先日の投稿で、自己肯定感とスポーツについて考えました。
自尊感情と何が違うの?
という質問を受けましたので、お答えしたいと思います。
自己肯定感の他に、よく似た言葉あります。
私のエピソードを交えてお届けします!
自信
自己効力感
カナダの心理学者が提唱
おおまかには「自分が目標を叶えるために正確な行動を選び取り実現できるだけの能力を持っていることの認知」です。簡潔にまとめれば「自信」ということになります。ただ、自信は明確な根拠がなくても強く持てているケースが珍しくありません。自己効力感は明確な根拠に裏打ちされ、自分を肯定する力だといえます。引用元:ピポラボ
「根拠」が必要となるので、自己肯定感とは異なります。
自信とは
自分の才能・価値を信ずること
引用元:大辞林 第三版
自己肯定感は、理由がない(感覚的)ものです。
反対に、自信をもつというのは、理由がある(論理的)なものを指します。
【自己肯定感】テスト勉強の有無に関係なく、私はかけがえのない存在なんだ。
自信のあるテストで失敗
漢字のテストである子がこう言いました。
今日は練習したから自信がある!
ところが、一問間違えてしました。その子は暴れて
もう二度としない!
と叫んでしまいました。実はその子は、おうちでなかなか褒めてもらえず、いつも怒られていたのです。もし自己肯定感が育まれていると、こんな時に、
また次がんばろう
とポジティブににらなれるのです。
育った自己肯定感は、簡単には崩れません。
自己評価・自尊感情
自分が「尊い存在である」と捉える感情のことを指す場合
自己肯定感にかなり近い意味が含まれています。
私は私なんだ
自分自身が優秀である(プライド)と言われる場合
コチラの場合は、残念ながら、自己肯定感とは違う意味が含まれています。
主語は「私」でも、比較する対象が「他者」や「結果」にあるのです。
私はすごい。だって、誰もできないことをやったんだから。
プライドの高い子
ある夏休み前のこと、コメントをつけて成績を渡しました。
もらった女の子は笑顔で受け取り、家に帰りました。
しばらくすると、そのお母様から電話が。
うちの子、なんで友達の○○ちゃんより成績が悪いのか、納得がいかないようで、泣きじゃくっています
何やら友達と比べたそうで、友達よりも「よくできました」の数が少なかったことが嫌だったそうです。
自己肯定感が育まれていると、自分の良かった点・悪かった点について、正当に振り返ることができるのです
自己有用感
自分ではなく、他者が中心
① 他者の存在を前提として自分の存在価値を感じること
② 誰かの役に立ちたいという成就感
③ 誰かに必要とされているという満足感引用元:岩手県立総合教育センター
もうお分かりだともいますが、主語が「他人」となります。
他人への奉仕
つまり、前提が「他者」である自己有用感は、自己肯定感とは異なることが分かると思います。
学校での育みすぎる自己有用感
学校は、常に「相手意識」を大切にしています。
しかし、時に重要視するあまり、子ども達は「自分」を見失うことがあります。
係(当番)活動は、まさに自己有用感を育てています。
その子は電気係でした。その子はいつも電気をつけるためだけに朝早く登校し、教室移動のときも電気を消して出て行きます。ある日、その子に尋ねました。
毎日、ありがとう。でも、大変じゃない?
大丈夫ですよ。自分が係なんで
後から懇談で聞いた話では、「本当はやりたくなかった」と言っていたそうです。
自己犠牲の精神は、日本の文化として大切にされています。
しかし、自分の思いや考えを押し殺してやることが当たり前になってしまうことは、決してただし意図は思えません。
自己肯定感は、仕事ができるできないに関わらず、そこにいるだけで良いという価値観
自己肯定感を育むことにフォーカス
私たちは、このような自己肯定感は、スポーツにこそ、育まれなくてはならないと考えています。
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